積極心とは
クライアントのAさんは4ヶ月ほど前に職場が異動になりました。
前の職場は仕事はきつかった。しかし、上司がねぎらいの言葉をかけて、肯定してくれたのだそうです。今の職場も仕事はきつい。それなのに上司はねぎらいの言葉なんかかけてくれたことがないとのことです。なじられたり、批判されたりだけの毎日なんだそうです。
「モチベーションが下がってきましてね」
とこの人は言います。悲観的・否定的な話がひとしきり続きました。私はこう申し上げた次第です。
「異動から4ヶ月ですが、振り返ったら、叱られながらよく頑張ってきたと思いません?」
「そうですかね」
「前の職場では上司がAさんを肯定してくれたんでしょう。しかし、今の職場では全く肯定してくれない。ということは、Aさんが自分で自分を肯定するしかないじゃないですか。もっと自分を褒めてあげませんか」
「いやあ、褒めるほどのことはないと思います」
「毎日罵倒されても、自分自身が肯定できれば、持ちこたえられますよ。でも、自分自身が肯定できなければ持ちこたえられない。自分の至らない点はしばらく忘れて、ささやかとはいえ、今日一日の歩みをもっと前向きに考えませんか」
「・・・・・・」
「とにかく自分がどれだけ肯定できるかが、カギだと思いますよ。自分を肯定するにはどういう考え方が良いのか、考えてみませんか?」
もちろん、こんなにスムーズに対話が進んだわけではありませんが、おおまかこんな感じでした。
中村天風が言うところの積極心とは、自分が肯定できるところにしかありません。自分で自分を否定していて、積極心など持ちようがないでしょう。積極心を持つためには、まず自分で自分を承認することだと思うのです。